【レビュー】「Tales of ARISE」(テイルズオブアライズ)略奪者から自由を解放しよう

　本記事では、2021年9月9日に発売された「テイルズオブ」シリーズ最新作の「Tales of ARISE」(テイルズ　オブ　アライズ)のレビューをします。

　隣り合う２つの星、ダナとレナ。300年前、レナの軍勢がダナを侵略した。それ以降、ダナはレナに隷属を強いられている。

　ある日、鉄仮面に覆われ記憶と痛覚のないダナ人の主人公「アルフェン」と同族に追われるレナ人「シオン」は出会う。このとき、略奪され続ける運命に抗う物語が始まる、、、

　といったストーリーとなっております。

　本作はかなりボリュームのあるストーリーとなっております。

　序盤から張り巡らされる伏線や様々な疑問はストーリーが進んでいくにつれて解消し、新たな伏線や謎が張り巡らされますが、最終的には全て解消されました。例えば、主人公が鉄仮面をつけている理由、記憶と痛覚がない理由もきれいに解き明かされました。

　主人公の仲間たちは最初はギスギスしていましたが、様々な出来事を経て絆が深まっていき最高の仲間達になりました。絆が深まる過程の描写が丁寧で、少しずつ親しくなっていくのがわかりました。例えば、戦闘中の会話ですが、序盤は仲間内の掛け合いは素っ気ないのですが、終盤では親しくなっていることが実感できるような掛け合いとなっていました。

　サイドクエストでは仲間たちの意外な一面を見ることができ、メインストーリーのみではわからないキャラの事がわかり楽しいものとなっております。

　本作は他の「テイルズオブ」シリーズから独立した世界観のストーリーとなっており、シリーズ未経験でも楽しめる作りとなっております。

　シリーズでおなじみの術技やマーボーカレー等の料理も登場するので、「テイルズオブ」シリーズの作品であることが実感できました。

　また、ストーリークリア後に追加されるサイドクエストでは、歴代キャラが登場し戦えます。

　「テイルズオブ」シリーズのBGMでおなじみの桜庭さんがコンポーザーを努めていることもあり、テイルズらしいBGMとなっておりました。

　特に印象に残っているBGMは主人公たちが何かを決意したときに流れるフルオーケストラのBGMです。少しずつ曲が盛り上がっていくのが、場面とマッチしており印象的でした。

　3Dのトゥーン調のグラフィックで描かれており、キャラ・衣装・ロケーション・オブジェクト・エネミー等が細かく描かれておりクオリティが高いものとなっております。

　術技を使った時のエフェクトが派手になっており、戦闘が楽しいものとなりました。

　様々なロケーションがあり、フィールドを眺めるだけでも楽しいです。

　ストーリーの各所で流れるアニメーションシーンはシリーズでおなじみの「ufotable」が制作しており、クオリティの高い作画で重要なシーンが映えました。

　本作はアクションRPGとなっております。通常攻撃や各ボタンにセットした術技を用いて戦います。

　敵のHPがある程度減ったときに貯まるゲージが一杯になるとキャラとキャラ同士の連携技が発動するのですが、演出が凝っており何度見ても飽きない作りとなっておりました。

　本作の秘奥義ではカットインが表示されないのですが、テンポが良くなっておりスピード感のある演出で格好良かったです。

　本作のスキット(仲間キャラとのシリアスからギャグまである様々な掛け合い)のこれまでのシリーズから変化しており、マンガ調で展開されていきます。これにより、キャラの全身が映されることもあるのでキャラの細かい仕草などがわかりやすくなり、深みのあるスキットとなっておりました。

　収集要素の一つとしてフィールドの各地にフクロウがおり、見つけるとそのフクロウが身につけている装飾品が手に入ります。何匹中何匹を捕まえているのか、自分のいるフィールドにフクロウがいるのかがわかる作りになっており、収集がしやすくなっております。

　フィールドを移動するときに素早く走ることができ、ストレスフリーでした。

　筆者は、37時間でクリアできました。サイドクエストや収集要素は半分ほどこなした状態でクリアしたので、ストーリーだけを進めた場合は、30時間程度でクリアできると思います。

　ストーリークリア後に新たなクエストが開放されるので、50時間はやり込めると思います。

　メニューのライブラリからサイドクエストの数や収集要素をどれぐらいこなしたかがわかるのでやりこみがしやすく、モチベーションが高まります。

　本作は、以下のいずれかに一つでも当てはまる方へおすすめします。

　・ファンタジーが好き

　・SFが好き

　・シリアスなストーリーを楽しみたい

　・個性的な仲間たちと冒険をしたい

　・「テイルズオブ」シリーズが好き

　・ボリュームのあるゲームがしたい

　以上で、「Tales of ARISE」(テイルズ　オブ　アライズ)のレビューを終了致します。

　最後までお読みいただきありがとうございました。

　もしよろしければ、他の記事も読んでいただければ幸いです。